後日談


生き返って1年経った。

色々あったけど毎年いろんなことが起こるのである意味では変わらない1年だったとも言える。

 

 

"あんなに大好きだったタバコもコーヒーも全く興味がなくなりこれを機に禁煙しようと思った。"


こんなことを書いていたけどコーヒーをがぶがぶ飲み、タバコもばかばか吸い、変わらず大好きなまま、毎日欠かさず摂取している。死ぬ思いをしても人間はそう簡単に変わらないのだ。

 

 

 

発達障害が嫌で自殺未遂して生き返ってきたわけだが、残念ながら発達障害は治ることなく今も私の悩みの種として脳内でバリバリ活動してる。これを書いている今もバスの曲がる動きやエアコンの音、知らない人のネクタイの柄などいらない情報を山ほど拾い、突然お猿の人形がシンバルを叩いたと思いきや、それは脳内会議のスタートで、中身のない内容を繰り広げながら優先するべきタスクをかき消している。

 


要するに概ね変わりなくトンチキに生きているが、1年という月日は小さな変化をもたらしていた。


1年前と変わったところはいい意味で諦めがついたところだ。

 


私はできないことが本当に多い。今まで自分の能力の低さに頭を抱え自責して、いい解決策がわからぬまま、結果として悪い方向へもがき続けることしかできなかった。


ダメ人間なことには変わりはないが、できない原因は私だけが起因ではなく、環境も影響していたり、その日の気圧だったり、世の中は想像以上に複雑で考えても仕方ないことがあまりにも多いことに気付いた。


思考停止ではなく、考えるべきことか悩む必要のないことかを頭がぐるぐる駆け回り猿人形がシンバルを叩く前に切り分けるようになった。

 

 

 

こう考えられるようになったのも環境の変化が大きいと思う。

前述で変わらない1年と言ったがミクロで考えるとあまりにも変化が多く、職場と住居、名字が変わった。まどろっこしい書き方をしているが、転職して引っ越して結婚した。関係ないが来月にまた引っ越しをする。6度目の引越し。

 

 

転職するまでは当たり前にその会社のことしか知らず、労働基準法より会社の就業規則と上司が言うことが何より正しかったし、私は並(カスがもらう懲戒のひとつ上の評価)しかもらえないゴミ人間だと思ってた。


元彼に発達障害だから結婚できないと言われれば、私は発達障害である限り一生結婚できないものだと思っていた。

 

 

私はトンチキなくせに想像力や柔軟性がないため実体験からしか学べないし、実体験が世の全ての定理になっていた。

新しい環境はそんな頑固アスペの私にいろんなことを教えてくれた。毎日株と金利の話をしてくる変な先輩や、頑張った分だけ褒めてくれる上司に出会えた。

一生を一緒に過ごしたい相手が私と一生一緒に過ごしたいと思ってくれてた。

 

 

変化が変化を呼び、FXで20万溶かしたり証券口座に貯金の6割を突っ込んだり、社内SEとして入社したのに金融に興味を持つようになった。あんなに面倒くさがっていた積立NISAも始めて資産運用(運用できてるかは別)をするようになった。

 

結婚をきっかけに夫の人柄の良さから実家が明るくなった。15年くらい会話してなかった父と喋った。

 

夫に大切にしてもらい、自分のことも大切にしてやらんとなと少し他責思考になった。

減薬したのに毎日ぐっすり眠れるようになった。

 

 

毎日が楽しくて、シンバルを叩く猿がいようが毎日脳内会議が開かれようが、生まれて初めて長生きしたいと思った。

ただ、人生はカスで天邪鬼なのでこの1年はやたら体調を崩し、がん検診に引っかかり、いまだに原因不明の体重減少で小学生の頃の体重になったりした。最近はウイルス性胃腸炎にもかかり、今は原因不明の湿疹で上半身大荒れしている。

 


なので次の1年は少しずつ健康を目指して過ごそうと思う。

 


あとこれはずっと変わらないことだけど私と仲良くしてくれる友達には感謝してもしきれない。

長生きして、今までお世話になった人たちに、これからもお世話になりつつ、いっぱい恩返ししていきたい。

2024コッカラッス!!